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ひとり法人の1月は提出物が4種類ある — 給与支払報告書・法定調書・納期の特例・償却資産を「役員1人」の前提で仕分ける

・ 約5分で読めます ・ 文責: ひとり経済圏

1月の第2週あたりに、封筒が続けて届きます。税務署から法定調書の手引、区役所から給与支払報告書の総括表、都税事務所から償却資産の申告書。1期目のときは「給与は自分の役員報酬だけなのに、何をこんなに出すのか」と思いました。

2期やって分かったのは、ひとり法人でも1月の提出物は4種類あり、それぞれ提出先が違うということです。宛先ごとに仕分けると迷いません。

目次
  1. 先に一覧
  2. 給与支払報告書 — 市区町村へ。役員報酬も「給与」
  3. 法定調書合計表と源泉徴収票 — 税務署へ。役員は「150万円超」が線
  4. 支払調書 — 税理士に払っていれば5万円超で
  5. 納期の特例 — 1月20日に、7〜12月分の源泉所得税を納める
  6. 償却資産申告 — 税金ゼロでも申告あり
  7. e-Taxが義務になる線
  8. まとめ
  9. 次に確認すること

先に一覧

提出物どこへ期限役員1人・役員報酬のみの法人では
給与支払報告書(総括表+個人別明細書)役員の1月1日時点の住所地の市区町村1月31日要る(役員報酬も給与)
法定調書合計表+給与所得の源泉徴収票所轄税務署1月31日(令和7年分は2026年2月2日)合計表は要る。源泉徴収票の税務署提出は役員報酬が年150万円超なら要る
報酬・料金等の支払調書所轄税務署(合計表に添えて)同上税理士等に年5万円超払っていれば要る。自力申告なら通常なし
源泉所得税の納付(納期の特例分)納付(e-Tax・金融機関)1月20日特例を申請済みなら7〜12月分をまとめて。未申請なら毎月10日
償却資産申告都税事務所(23区)/市区町村1月31日(2026年は2月2日)事業用資産があれば要る(別記事)

期限が「1月31日」に集中していますが、納期の特例だけ1月20日で、しかも提出ではなく納付です。ここを一覧の中で一番先に置いています。

給与支払報告書 — 市区町村へ。役員報酬も「給与」

住民税の材料になる書類です。前年に給与を払った相手ごとに個人別明細書を作り、総括表を付けて、その人の1月1日時点の住所地の市区町村へ1月31日までに出します。役員報酬は税法上の給与なので、役員1人でも対象です。

除外されるのは、年の途中で退職した人で支払額が30万円以下の場合だけ(国税庁タックスアンサーNo.7411)。ひとり法人には関係のない例外です。

出し方は紙・eLTAX・光ディスクのいずれか。うちはeLTAXにしました。理由は次の税務署分と同じデータで済むからで、これは次の項で効いてきます。

法定調書合計表と源泉徴収票 — 税務署へ。役員は「150万円超」が線

税務署に出すのは「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」と、提出範囲に該当する法定調書です。手引にはこうあります。

法定調書を税務署に提出する際は、作成した「法定調書」と「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」を併せて提出してください。

源泉徴収票を税務署に出す範囲は、年末調整をした分については次のとおりです(令和8年12月31日以前に提出するもの)。

受給者その年の給与等の支払金額
法人の役員150万円を超えるもの
弁護士・税理士等(給与として払う場合)250万円を超えるもの
その他の従業員500万円を超えるもの

役員報酬を年150万円以下に抑えている法人なら、税務署分の源泉徴収票は不要で、合計表だけ、という年になります。逆に150万円を超えていれば源泉徴収票を1枚添えます。

注意点が2つ。

提出すべき法定調書が1枚もない年に、合計表だけを出すかどうかは、私が一次情報で確認できていません。税務署から届く手引の合計表の欄で確認してください。

支払調書 — 税理士に払っていれば5万円超で

「報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書」は、税理士・弁護士・司法書士などへの報酬が同一人に対して年5万円を超えるときに提出します(No.7431)。ひとり法人で該当するのは、ほぼ税理士か司法書士への支払いです。

第1期を自力で申告したうちは、この調書はありませんでした。税理士に決算を頼んでいる法人は、たいてい1枚出すことになります。

納期の特例 — 1月20日に、7〜12月分の源泉所得税を納める

役員報酬を払うとき、所得税を源泉徴収して国に納めます。原則は翌月10日ですが、給与の支給人員が常時10人未満なら、「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を出すことで半年ごとにまとめられます(No.2505)。

対象期間納付期限
1〜6月に源泉徴収した分7月10日
7〜12月に源泉徴収した分翌年1月20日

特例の対象は、給与・退職金と、税理士等の報酬から源泉徴収した所得税です。申請書を出すと翌月末に承認されたものとみなされ、その翌月に源泉徴収する分から特例が適用されます。

見落としやすいのは、設立直後に申請していないと毎月10日納付になっている点です。うちは設立時にまとめて出したので最初から半年払いでしたが、出し忘れると1月に「前年分を毎月払っていなかった」ことに気づく形になります。社会保険料の記事で書いた役員報酬の月額を決めた時点で、源泉徴収の額も納付サイクルも決まっています。

償却資産申告 — 税金ゼロでも申告あり

PCや什器を事業用に持っていれば、1月1日時点の資産を都税事務所(23区)または市区町村に申告します。合計150万円未満なら課税されませんが申告は要ります。詳細は償却資産申告の記事に分けました。

e-Taxが義務になる線

法定調書は、前々年に提出すべきだった枚数が種類ごとに30枚以上だとe-Tax・光ディスク等での提出が義務になります(No.7400)。ひとり法人は届きませんが、任意でe-TaxやeLTAXにしておくと、みなし提出との相性がいい、というのが上で書いた話です。

まとめ

次に確認すること

  1. 納期の特例の承認申請を出しているか。出していなければ、毎月10日納付になっている
  2. 前年の役員報酬が年150万円を超えているか(源泉徴収票の税務署提出の要否)
  3. 令和7年分の提出期限は2026年2月2日(月)。カレンダーの1月31日が土日の年は手引の日付を見る