ひとり経済圏稼ぐ・器・固定費を、ひとりぶんの帳簿で

会計ソフトの導入費、インボイス枠の補助金で最大4/5が戻る — 6次締切は10月30日

・ 約5分で読めます ・ 文責: ひとり経済圏

※本記事にはプロモーション(PR)を含みます。

会計ソフトの選び方の記事で書いたとおり、うちは会計ソフトを自力で導入して1期回しました。補助金は使っていません。正直に言うと、当時は制度をよく知らなかったからです。

いま調べ直すと、会計ソフトの導入には専用の補助枠があります。デジタル化・AI導入補助金2026(旧・IT導入補助金)のインボイス枠です。数字を見て「1期前の自分に教えたかった」と思ったので、公式資料の数字と、ひとり法人が使う場合の注意点を整理しておきます。

目次
  1. 制度の数字(2026-08-17時点・公式サイトより)
  2. 直近の締切(2026-10-02更新)
  3. ひとり法人が使うときの注意点3つ
  4. 1. 自分で買ってからの後付け申請はできない
  5. 2. 申請は「IT導入支援事業者」経由で進める
  6. 3. 補助されても「選ぶ軸」は変わらない
  7. コラム:会計ソフトだけじゃない。ChatGPT Proまで「登録ツール」になっている
  8. まとめ

制度の数字(2026-08-17時点・公式サイトより)

インボイス枠(インボイス対応類型)の対象は、インボイス制度に対応し、「会計」「受発注」「決済」の機能を1種類以上持つソフトウェアです。クラウド会計ソフトはここに入ります。

項目内容
補助率(小規模事業者)4/5以内
補助率(中小企業)3/4以内
50万円を超える部分2/3
補助額の区分50万円以下 / 50万円超〜350万円以下
PC・タブレット等補助率1/2以内・上限10万円
レジ・券売機等補助率1/2以内・上限20万円

ひとり法人はたいてい「小規模事業者」に入るので、ソフト導入費の8割が補助される計算です。

しかも対象経費はソフト本体だけではありません。公式の対象経費には、機能拡張・データ連携ツール・セキュリティのほか、導入コンサルティング・導入設定・マニュアル作成・導入研修・保守サポートといった「入れたあとに困る部分」の役務まで並んでいます。ハードウェアも、PC・タブレット・プリンター・スキャナー・複合機(1/2・上限10万円)、POSレジ・券売機(1/2・上限20万円)まで対象です。会計ソフト+作業用PCという、開業初期にちょうど要るセットが両方カバーされます。

ただしハードウェアは単独では申請できません。あくまで対象ソフトの利用に必要なものとしてセットで申請する枠組みです。「補助金でPCだけ半額で買う」はできません。

直近の締切(2026-10-02更新)

公式サイトに記載の直近スケジュールはこうです。5次(9月29日締切)は終了しました。

6次締切:2026年10月30日(金)17:00(交付決定は2026年12月10日予定、事業実施期間は交付決定〜2027年5月31日予定)

申請はIT導入支援事業者と組んで進めるので(下の注意点2)、相談から申請までに時間がかかります。6次に出すなら、10月前半のうちに支援事業者への相談を始めておくのが無難です。公式のスケジュール表には7次の枠も載っています(日程は未公表)。公式は確定した募集回のみ公表する方式なので、6次を見送る場合は公式サイトの事業スケジュールで7次の日程が出るのを待ち、それまでに導入するソフトと支援事業者を決めておくのが現実的です。

ひとり法人が使うときの注意点3つ

制度整理をしていて「ここは知らないと事故る」と感じた点です。

1. 自分で買ってからの後付け申請はできない

この補助金は原則として、交付決定より前に契約・購入したものは対象外です。つまり「先月freeeを契約したから補助金で取り戻そう」は通りません。

うちが1期目にやったのがまさにこれで、先に契約してしまえば選択肢は消えます。導入を決める前に、補助金を使うかどうかを決めるのが正しい順番です。細部の要件は公募要領で確認してください。

2. 申請は「IT導入支援事業者」経由で進める

この補助金は、自分ひとりで完結する申請ではなく、登録されたIT導入支援事業者(ベンダー)と組んで、登録済みのITツールを導入する枠組みです。どのソフトのどのプランが対象かも、支援事業者側の登録内容で決まります。

だから入口は「補助金の申請書を書く」ではなく、「対象ソフトの導入相談をする」になります。freee・マネーフォワードとも、補助金対応の導入相談窓口があります(下のPR枠に置いておきます。freeeは当サイトが実際に使っているソフト、マネーフォワードは使用経験がない比較先です)。

3. 補助されても「選ぶ軸」は変わらない

8割補助は強力ですが、会計ソフト選びの記事で書いた3つの軸——自分の銀行・カードと連携できるか、自分の消費税パターンを設定できるか、決算・申告までの総額——は補助金があっても変わりません。

補助されるのは導入時と一定期間の利用料です(クラウド利用料は、通常枠では最大2年分が対象と公式に明記。インボイス枠の対象期間は公募要領で確認してください)。補助対象期間が終われば、その後の利用料は自分で払い続けるので、「補助金が出るから」で選ぶと、数年後から合わないソフトに固定費を払うことになります。順番はあくまで「軸で選ぶ → 補助金で安く入れる」です。

コラム:会計ソフトだけじゃない。ChatGPT Proまで「登録ツール」になっている

この制度を調べていていちばん驚いたのがここです。同じ補助金の通常枠(補助率1/2〜2/3)のITツール検索には、ChatGPT Pro・Plus・Business が公式のITツールとして登録されています(2026-08-18時点で、IT導入支援事業者が公開しているツール一覧で確認)。「AI導入補助金」という名前は伊達ではありませんでした。

ただし飛びつく前に3つ注意が要ります。

  1. インボイス枠の4/5とは別の話です。ChatGPT系は通常枠なので補助率は1/2〜2/3
  2. 自分でOpenAIに契約して後から補助はもらえません。IT導入支援事業者が登録したプランを、その事業者経由で導入する枠組みです
  3. ChatGPTのような汎用AIツールは単体では申請できません。公式に「汎用プロセス 単体での使用は不可」とあり、会計ソフトなど業務プロセスを持つツールとの組み合わせが前提です

つまり「会計ソフトを補助金で入れるついでに、AIツールも同じ申請に乗せる」が現実的な使い方です。ひとり法人が会計+AIをまとめて公費で入れられる入口が、いま一応開いています。

まとめ

制度の細部(対象要件・必要書類・後続スケジュール)は必ず公式サイトの最新情報で確認してください。この記事は2026年8月17日時点の公表内容の整理で、締切は2026年9月25日に更新しました。