事業用PCはどこで買う? — 10万円未満の中古と、30万円未満の新品BTO。売り場を検品の目で見る
※本記事にはプロモーション(PR)を含みます。
前の記事で、事業用PCは金額の壁で会計処理が変わるという話を書きました。10万円未満なら一発経費、青色申告なら30万円未満まで特例で一発経費。そして中古を選ぶなら、スペックよりも「状態の情報がどれだけ開示されているか」を見る——という5つのチェック観点も挙げました。
今回はその続きで、具体的にどこで・どのくらいのものを買うかです。前の記事のチェックリストを、実際の売り場に当てはめてみます。
結論:金額の壁ごとに売り場が違う
| 会計上のゾーン | 何を買うか | 売り場のタイプ |
|---|---|---|
| 10万円未満(一発経費) | 中古・整備済みのサブ機/検証機 | 中古PC専門通販 |
| 30万円未満(青色の特例) | 新品BTOのメイン機 | BTOショップ |
| 30万円以上 | ワークステーション級 | ここまで要るかは要検討 |
前の記事で書いたとおり、メイン機は保証、サブ機は中古の価格性能という分け方です。これを売り場に翻訳すると「メイン機はBTOショップで30万円未満に収める」「サブ機は中古通販で10万円未満に収める」になります。
10万円未満ゾーン:中古PCの狙い目スペック
まず何を狙うか。2026年時点の中古市場でコスパの均衡点になりやすいのは、このあたりです。
- CPU: Intel第8世代以降のCore i5(Windows 11対応の下限がこの世代)
- メモリ: 16GB。8GBは今から事業用に買うには心もとない
- ストレージ: SSD 256GB以上。HDDモデルは避ける
- 出どころ: 法人リース落ちのビジネスモデル(ThinkPad・Let's note・Latitude・EliteBookなど)。台数が出ているぶん検品がライン化されていて、状態が安定しやすい
この条件で、中古なら3〜7万円台が相場感です。10万円の壁まで余裕があるので、状態の良い個体を選んでも一発経費に収まります。
売り場チェック:ジャンクワールドの場合
中古PC専門通販のジャンクワールド(運営:アールキューブ)を、前の記事の5観点で実際に見てみました。
| チェック観点 | 実際どうか |
|---|---|
| バッテリー表記 | 一部商品に「バッテリー90%以上」等の表記あり。ただし保証規定上、バッテリーは消耗品として保証対象外 |
| ランク基準の明文化 | 明文化された基準ページは見つからず。商品ごとの状態記載を読む方式 |
| 保証期間 | 購入日から30日(OS無しPC・液晶単品は7日) |
| 返品 | 購入者都合の返品は不可 |
| 価格帯 | 1万円台〜。価格は税込表記 |
正直に言うと、チェックリスト満点の店ではありません。保証30日は中古専門店として標準的ですが短めで、バッテリーは保証対象外。つまりここは「価格を買う店」です。役割で言えばメイン機ではなく、止まっても業務が死なないサブ機・検証機を、とにかく安くという買い方に向いています。逆に商品数と価格の安さは中古専門店らしい強みで、1万円台の検証機を「消耗品費で即経費」で転がすような使い方なら合理的です。
購入時は前の記事のとおり、商品ページの状態記載を全部読むこと、バッテリー表記のある個体を選ぶこと、法人名義の領収書が出るか確認すること。この3つで中古のハズレ率はかなり下がります。
30万円未満ゾーン:新品BTOのメイン機
メイン機は保証と電池を買う、が前の記事の結論でした。新品でスペックを事業用に寄せるなら、量販店の吊るしモデルよりBTO(受注組立)が単価あたりの構成の自由度が高いです。
BTOショップのアークオンラインストア(秋葉原の実店舗を持つPC専門店)を見ると、BTOデスクトップは10万円前後から。用途に合わせてメモリ・ストレージを盛っても、30万円未満の壁の内側に収めやすい価格帯です。保証規約・法人取引の窓口が独立したページで明文化されているのは、新品ショップならではの安心材料です。
事業用のメイン機としてBTOを組むときの考え方はシンプルで、
- 予算上限を「29万円台」に固定する(青色の特例枠。年合計300万円まで)
- CPUよりもメモリ32GBとストレージ1TBを優先する(事業用で先に詰まるのはこっち)
- 見積書・請求書・領収書を法人名義でもらう
の3つです。特例を使う前提なら、13万円の構成を無理に10万円未満へ削る意味はありません。壁のどちら側で買うかを先に決めて、その枠内で構成を決めるのが順番です。
会計処理でつまずきやすい点をひとつ
10万円未満かどうかの判定は、税抜経理なら税抜価格、税込経理なら税込価格で行います。税込108,900円のPCは、税抜経理の法人なら99,000円として判定されるので一発経費にできます。境界線上の買い物では、自社の経理方式を先に確認してください(免税事業者は税込判定です)。
まとめ
- 売り場は金額の壁で選ぶ。10万円未満=中古通販、30万円未満=新品BTO
- 中古の狙い目は第8世代以降のi5・16GB・SSD256GB、3〜7万円台の法人リース落ち
- ジャンクワールドは「価格を買う店」。保証30日・バッテリー保証対象外を了解した上で、サブ機・検証機用と割り切る
- メイン機はBTOで29万円台を上限に、メモリとストレージへ投資する
- 10万円判定は経理方式(税抜/税込)で変わる。境界線上は先に確認
なお補助金の記事で書いたとおり、デジタル化・AI導入補助金ではPC単体の申請はできません(対象ソフトとセットが条件)。PCだけ買うなら、この記事の金額の壁で考えるのが基本線です。